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2017
Instaration

あるとき、山並みは山並みだから美しいと感じた。それは、「隣の芝は青い」という日本の諺にあるように、単純に他所の風景の方が綺麗なものに見えるという意味でもあるが、それ以上に今ここにいることが、あの山並みを美しくさせているのだろうと感じた。
私は今ある現実からの逃避を試みている。それは、現代を生きる人たちにとっても決して無関係ではない漠然とした不安、確信の無さからのものだと思う。経済の停滞や資源の枯渇、環境の問題等、私たちの生きる時代には、過去に保留にされ続けた問題が、重石のようにのし掛かっている。
そういった窮屈さからなのか、はたまた全く関係のない事柄からなのか、それそら判断がつかないような現実からの逃避を考えることが私には重要に思えます。




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