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2018
performance

旅行の経験はなんとも奇妙な様に思う。
旅先で見えるものは、私が普段目にも留めないほどに当たり前のものばかりであるけれど、全く同じものが旅先では驚くほどによく見える。
おおよそ世界地図なるものが極めて正確に世界の形を示し、更に、GPSによって情報的な面においても、未知と呼ばれる事柄は現代の地上において殆ど消失してしまった中、この様なある環境的変化に呼応して、鋭利になる感覚の丁寧さ、誠実な観察の様なものが、現代において、恐らく絶滅してしまったであろう冒険という言葉を私の中に再生させる唯一の機会になるだろうと感じている。

京都の「劇団速度」(現在は"RETRONYM"として活動中)は、演出家、陶芸家、俳優、ダンサーetc...様々な分野で表現活動を行なっている人達のコレクティブで、その傾向から、特定の空間や物体に様々な角度から役割を与え、彼らと共に、その空間における物質の冒険のあり方について様々なアプローチを行なった。



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